こんにちは。
ママのためのやさしい漢方 薬剤師の清水 みゆきです。
この記事では、朝だけ出る鼻水やくしゃみの原因となるモーニングアタックについて、その原因と役立つ漢方薬をお話します。
朝起きると、くしゃみを連発して鼻水がズルリ。
「風邪をひいちゃったかな。」
なんて感じることありますよね。
そんな時、まず考えてみてください。
その鼻水の色は透明ですか?
鼻水以外に症状はありますか?
朝だけ出る鼻水やくしゃみじゃないですか?
そうだったら、風邪ではなくって、
アレルギー性鼻炎でよく出るモーニングアタックかもしれません。
うちの長男くんは、アレルギー性鼻炎があり、朝だけ症状がひどいことがあります。
まさに典型的なモーニングアタックの症状。
そんな時には漢方薬が強い味方になってくれています。
というわけで、漢方専門の薬剤師である私が詳しくお話していきますね!
・朝だけ鼻水やくしゃみが止まらないと悩む方
・朝にひどい花粉症や鼻炎を改善したい方
朝だけ出る鼻水やくしゃみの原因は、風邪ではなくアレルギーの可能性あり!
ひやっとする寒さを感じた朝。
子どもの鼻水もズルズル。
でも、症状は鼻水だけ。
透明のサラサラの鼻水です。
こういう鼻水は、アレルギー性が原因のことが多いです。
アレルギー体質の長男くんの朝ひどい鼻水は、
いわゆる<モーニングアタック>といわれるもの。
モーニングアタックとは、自律神経のバランスの乱れから起きる症状です。
自律神経には、
活動しているときにはたらく交感神経と
寝ているときの副交感神経があります。
そのうち、交感神経には
血管を収縮させるはたらきがあって、くしゃみや鼻水をおさえます。
朝、目が覚めるタイミングで
副交感神経から交感神経へと、だんだん切り替わっていきます。
ですが、
起きてすぐの時には、うまく切り替わらなかったり、
疲れやストレスなどで、自律神経のはたらきがイマイチというときは、
交感神経がきちんとはたらきません。
なので、
ちゃんと交感神経が働くようになるまで、鼻水やくしゃみが出る
=朝だけ鼻水が出る
ということになります。
自律神経以外にも、朝だけ鼻水が出る原因は考えられます。
寝ている間に、花粉やハウスダストがお布団や床にたまって、
それを吸い込むことで、鼻水やくしゃみがでることもあります。
花粉症やアレルギー性鼻炎がある場合は
モーニングアタックのリスクも高くなるといわれています。
ハウスダストのアレルギーがある長男くんは、まさにこの症状です。
朝だけひどい鼻水やくしゃみ、モーニングアタックにも有効な漢方の小青竜湯(しょうせいりゅうとう、19番)
原因がアレルギーでもそうでなくても、
漢方的に考えると、
鼻水がとまらない状態は、体の中の<水>が余っている水たまり状態。
<水>のめぐりが悪くなって、
いらない余分な<水>が鼻の粘膜へいって鼻水としてあふれ出す、
こんな風に考えます。
モーニングアタックの症状がひどい時は、
漢方薬の小青竜湯(しょうせいりゅうとう)を飲みます。
小青竜湯には、
体をあたためて、熱や腫れを発散させる、
いらない水分を取りのぞくといったはたらきがあります。
子どもも飲める小青竜湯は花粉症にも鼻風邪や鼻炎にも役立つ漢方
小青竜湯は市販されています。
花粉症の市販薬の小青竜湯の選び方、漢方は処方の違いと副作用に注意
こちらは顆粒タイプ。
小青竜湯は、使いやすい漢方薬です。
ただ、体質によっては、効果がいまひとつだったり、
麻黄の副作用で胃もたれしたりすることもあります。
そういう場合は、
麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)
麻黄が入っていない苓甘姜味辛夏仁湯(りょうかんきょうみしんげにんとう)など
体質にあわせて選ぶとよいとおもいます。
ちなみに、小青竜湯と抗アレルギー薬の飲み合わせは、特に問題ありません。
漢方薬の小青竜湯とアレグラの飲み合わせ、ひどい花粉症に併用可能?
漢方薬を飲んで登校した長男くん、
帰ってくる頃には、鼻水もスッキリとまっていました。
自律神経の乱れがモーニングアタックの鼻炎症状を悪化させます。
夜のテレビはほどほどに、
早めに寝て、自律神経のバランスを整えていこうとおもいます。
なにか不調がある=薬と考えがちです。
漢方薬の助けをかりながら、
ゆっくり休む、
生活リズムを整える、
基本的なことも大切にしていきたいですね。
まとめ
ということで、朝だけ出る鼻水やくしゃみの原因となるモーニングアタックについて、その原因と役立つ漢方薬のお話をしてきました。
アレルギー性鼻炎の長男くんは、朝だけひどい鼻水、モーニングアタックの症状が時々おきます。
その時の救世主が漢方薬の小青竜湯です。
漢方の助けをかりつつ、生活リズムも整えて、
元気に過ごしていけるように、母として見守っていきたいと思っています。