子どもも飲める小青竜湯は花粉症にも鼻風邪や鼻炎にも役立つ漢方

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こんにちは。
ママのためのやさしい漢方 薬剤師の清水 みゆきです。

今回は、花粉症だけでなく、風邪の鼻水や咳のケアに常備しているとよい漢方薬についてお話します。

 

病院がインフルエンザや風邪の患者さんでいっぱいになる冬の終わり。

実は、花粉症の症状も出始める季節です。

できれば、ちょっとした鼻水や咳、花粉症で受診して、
病院で長い待ち時間を過ごしたくないですよね。

小さなお子さんが一緒だとママも大変ですし、
インフルエンザなどなにか別の病気がうつるのも避けたいもの。

そういう時に、お家でまずはケアできたらいいと思いませんか?

 

風邪の症状にも、花粉症の症状にも、同じように使える漢方薬があるんです。

それが、私も子どももよくお世話になっている、漢方の小青竜湯(しょうせいりゅうとう)です。

漢方専門の薬剤師である私が、詳しくお伝えしていきますね。

■こんな方にオススメです■

・冬の終わりや春の始まりには、鼻水やくしゃみが止まらない方

・眠くならない風邪や花粉症の薬を備えたい方

・風邪の時に葛根湯と小青竜湯の使い分けに悩む方

この記事を書いた人

清水みゆき
漢方薬・生薬認定薬剤師およびJAMHA認定ハーバルセラピストの資格を持つ専門家。
大学院卒業後、製薬企業の研究職を経て、現在は漢方調剤薬局に勤務。
漢方とハーブの知識を活かして自然の力で健康づくりをサポートする活動をしています。

花粉症だけでなく、鼻風邪やアレルギー性鼻炎にも使われる漢方、小青竜湯(しょうせいりゅうとう、19番)

小青竜湯は、鼻水が止まらない風邪によい漢方

 

「小青竜湯って、花粉症の漢方薬じゃないの?」

漢方を知っている方は、
ちょっと不思議に思うかもしれませんね。

小青竜湯は、花粉症の漢方薬として有名です。

花粉症の鼻水、くしゃみ、目のかゆみ、あとは軽い鼻づまりにも効果的です。

あと、花粉症のシーズンの止まらない鼻水やくしゃみ、目のかゆみ、
すぐに止めたい!
だけど、眠たくなる薬は飲みたくない。

こんな時は、まず、漢方の小青竜湯の出番です!

 

でも、 小青竜湯は、花粉症だけでなく、鼻水やゼーゼーしたり、痰のからむような咳の風邪にも使われます。 

他にも、気管支炎や咳ぜんそくにも使われることもあります。

清水 みゆき
漢方薬は、花粉症とか風邪とか病名に対して使われるわけではなくって、患者さんの症状や体質にあわせて選ばれます。

風邪か、花粉症かということでなく、透明な鼻水が出ている状態にフォーカスしています。

 

風邪のひきはじめにでる鼻水って、透明でサラサラしています。

そして、咳も浅い咳というか、痰が絡んだような咳が多いです。

小青竜湯が効果的な透明な鼻水や痰。

漢方的には、からだの中にいらない<水>がたまってしまって、それが、外にあふれ出たものと考えます。
(水毒(すいどく)と言われる状態)

 

小青竜湯には、
体をあたためて、熱や腫れを発散させる、
体にたまった余分な水分を取りのぞく、

こういうはたらきがあります。

ただし、乾いた咳や、粘っこい痰がでるような症状にはあいません。

咳の種類によるってこと、注意してくださいね。

風邪の漢方といえば、超有名な葛根湯がありますね。

葛根湯と小青竜湯の使い分けについて考えてみましょう。

 

風邪の時の漢方、小青竜湯と葛根湯の使い分け

 

葛根湯は、風邪のひき始めに効果的な漢方です。

鼻水よりは、発熱や頭痛、寒気がするといった症状に使います。

詳しくはこちらの記事も参考にしてくださいね。
葛根湯は風邪の治りかけには効かない!長引く風邪にオススメの漢方薬

 

 

小青竜湯は、発熱や頭痛よりも、鼻水や気管支炎のような咳の風邪に効果的な漢方です。

しかも、葛根湯と比べると、
小青竜湯は、風邪のひき始めから、ちょっとこじれた長引く風邪まで、幅広く使うことができます。

 

私は、透明な鼻水やくしゃみが続く、
少し喉がイガイガするような咳がでる、
こういう時に小青竜湯を飲んでいます。

(小青竜湯に炎症を和らげる桔梗石膏を組み合わせて飲むことが多いです。)

風邪をひいたかもしれないという時、
できれば、ひきはじめの段階で、すっきりなおってほしいもの。

おうちに常備していた漢方薬で
まだ風邪のひきはじめのうちにケアできたら、
風邪がひどくなってから病院に行くよりも、ずっといいですよね!!

 

小青竜湯の飲み方

 

小青竜湯の飲み方は、食前や食間に限らず、食後でも、寝る前でもかまいません。

ただ、中に入っている成分(麻黄:マオウ)が交感神経を刺激するので、
まれに眠れなくなることもあるようです。
(私はこれまで特に問題はないです。)

気になる方は、小青竜湯を寝る前に飲むのはやめるようにしましょう。

飲み続けることで、体質改善的にも使うことができますが、
花粉症シーズンだけとか、
風邪のときだけとか、
鼻水がひどいときだけというように、
症状があるときだけ飲んでもかまいません。

風邪や花粉症の西洋薬によくある眠気の副作用は、小青竜湯にはありません。

車の運転前にも安心して飲むことができます。

子どもも飲める漢方薬です。
(飲む量は減らします。)

ただ、小青竜湯が酸っぱい味で、飲みにくい漢方のひとつです。

我が家の子どもたちも顔をしかめて飲んでいます^^;

子どもへの小青竜湯の飲ませ方はこちらも参考にしてくださいね。
漢方は苦くて嫌だ!と飲まない子どもに試してほしい漢方薬の飲ませ方

 

 

小青竜湯はどこで買える?

小青竜湯は、市販されています。

薬局やドラックストアでも買うことができます。

詳しくはこちらのブログ記事でも書いていますが、いくつか市販の小青竜湯をご紹介しますね。
市販の漢方薬の小青竜湯の選び方、処方の違いと副作用に注意!

こちらはクラシエの市販薬の小青竜湯。
満量処方で、医療用と同じ成分量です。

私が買うとしたら、こちらを選びます!

by カエレバ

 

こちらはツムラの市販薬の小青竜湯。
成分量は、医療用の1/2量です。

子どもにはこちらが使いやすいかもしれないですね。

by カエレバ

 

こちらは錠剤タイプの小青竜湯
医療用の小青竜湯の1/2量です。

どうしても粉薬はダメ、
漢方のにおいや味が苦手という方にはありがたいですね。

by カエレバ

 

*ドラックストアの漢方薬の中は、副作用を防ぐために、生薬の量が少ないものもあります。
きちんと成分量を確認して選んでくださいね。
「病院で処方される医療用漢方薬と薬局で買う一般用漢方薬の中身の違い」

 

漢方の小青竜湯は、風邪か鼻炎か花粉症かわからない鼻水や鼻づまりにも効果的

長男くんはアレルギー体質なので、
風邪の鼻水なのか、アレルギー性鼻炎の鼻づまりなのかよくわからない!
そういうこともよくあります。

 

でも、<透明なサラサラとした鼻水>であれば、
風邪でもアレルギーでも、迷わずに小青竜湯を飲ませます。

すると、鼻の症状もやわらぎますし、風邪も悪化しません。

 

小青竜湯は、花粉症でも、鼻炎でも、風邪でも、
透明な鼻水がたくさんに出る、
うすくて透明な痰がからむ咳がでる、
ゼーゼーする咳がでる、
こんな症状のときに使われます。

アレルギー体質の長男くんにとって、小青竜湯は大切な漢方です。

 

まとめ

というわけで、花粉症だけでなく、風邪の鼻水や咳のケア、鼻炎に常備しているとよい漢方薬の小青竜湯についてお話しました。

小青竜湯は、風邪の症状にも、花粉症の症状にも、同じように使うことができます。

私も子どももよくお世話になっています。

冬が終わると、いよいよ春。
ちょっと気が早いですが、花粉症シーズンもはじまります。

急な風邪や花粉症に対して、お家に小青竜湯を備えておくと、おかあさんも安心ですよ!

 

この記事で他の花粉症対策についても、まとめています^^
子どもと一緒につらい花粉症を乗り切る漢方とハーブの花粉対策まとめ