「子供が中耳炎を繰り返して、風邪もひきやすいんです。
色々勉強したいと思っています。よろしくお願いします。」
先日、メッセージをいただきました。
うちの長男くんは小さい頃、
ちょっと鼻水がでたかと思ったら、
ひどく咳き込みはじめるを繰り返していました。
中耳炎とは違いますが、
子どもがちょっとでも鼻水が出始めると、
「また咳がとまらなくなるんじゃないか」
と不安になっていました。
「どうしてすぐに中耳炎になるんだろう?」
ママの不安な気持ち、すっごくわかります。
どうしてうちの子は中耳炎になりやすいの?
中耳炎って、
原因になるウィルスや細菌が、
耳の外から入ってくるように思われがちですが、
実は、鼻と耳をつなぐ<耳管>を通って、
鼻の奥から内耳(耳の中)に入ります。
子どもの<耳管>って、
大人よりも短くて太いんです。
で、大人とくらべると、
その管の傾きがほぼ水平なので、
細菌が耳に入りやすいんです。
なので、
特に、保育園や幼稚園などで
風邪をひきやすいちびっこちゃんは、
風邪をきっかけに、
鼻の奥にいる細菌が増えて、
それが耳管を通って耳の中に入ってきて
中耳炎になってしまうんですね。
まだ免疫のお勉強中の小さい頃は、
風邪と中耳炎がセットでなりやすいのは
しょうがないところもあります。
でも、
子どもが痛がったり、つらそうな姿をみるのは、
ママにとってもつらいもの。
毎日の生活の中でちょっと気をつけることで
予防できたら、うれしいですよね。
繰り返す子どもの中耳炎を漢方的に予防するためには
西洋医学的には、
中耳炎は、
解剖学的な耳と鼻のつながりにフォーカスしてます。
鼻の奥と耳がつながっているってことですね。
漢方的な考え方では、
耳と鼻は別々に考えます。
詳しい解説は省きますが、
耳は<腎>のグループです。
<腎>というのは、
五臓六腑の腎です。
ちなみに、
鼻は<肺>のグループになります。
<腎>のはたらきがよわくなると、
耳にも不調が出やすくなります。
この<腎>のグループは、
寒さや冷えにとっても弱いんです。
じゃあ、これから暑くなる夏は大丈夫!
というわけではなくって、
夏においしい冷たい食べ物や飲み物は
からだを内側から冷やすので、
とり過ぎ注意です。
子どもが大好きなアイスやジュース、
そして、冷たい麦茶もおいしい季節ですが、
ほどほどに。
クーラーでの冷えすぎにも
気をつけたいですね。
<腎>のグループの仲間には、
耳だけでなく、腎臓や膀胱もいます。
腎臓や膀胱は、
毎日、尿をつくって外に出すという
大切なお仕事をしています。
私たちは毎日あたり前にトイレにいっていますが、
これって、とってもスゴイこと。
ありがたいことです。
水分のとり過ぎると、
腎臓や膀胱が忙しくなって疲れていまいます。
同じ<腎>グループの腎臓や膀胱が弱っちゃうと、
耳も調子がわるくなってしまうことがあります。
熱中症予防のためにも
ある程度の水分補給は大切です。
ただ、水をガブガブ飲みたくなるような
味付けの濃いもの、
あまいお菓子、
しょっぱいお菓子も
摂りすぎない方がいいですね。
漢方的には、中耳炎は、
からだの中の水のバランスが悪くなったと考えます。
いらない水が中耳にたまって
水たまりができた状態。
特に、子どもの場合は、
体重の7~8割が水でできています。
なので、
からだの中の水の巡りが悪くなりやすく、
中耳炎にもなりやすい、
繰り返しやすいと考えます。
<腎>のはたらきを弱めてしまうこと、
・からだを冷やすこと、
・必要以上の水分のとり過ぎ、
両方とも、水のバランスを崩すことにも
つながってしまいます。
冷たい飲み物ばかり飲んでいないかな、
脂っこい食事が多くないかな、
お風呂に入らず、シャワーだけですませてないかな、
子どもが中耳炎になりやすい、
治ったかとおもってもまた繰り返しちゃう
そう感じるときは、
毎日の生活を振り返ってみると
改善のヒントがかくされているかもしれません^^
普段の生活から気をつけていくことが、
中耳炎の予防にもつながるとおもいます。