子どもが急に吐いて下痢する感染性胃腸炎に役立った漢方薬の五苓散

乗り物酔い止めにも使われる漢方の五苓散

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こんにちは。
ママのためのやさしい漢方 薬剤師の清水みゆきです。

インフルエンザと同じく大変なのが、冬に流行するノロウィルスといった感染性胃腸炎や胃腸風邪。

残念ながら、西洋薬では、下痢や嘔吐などの胃腸炎には特効薬はありません。

病院に行っても、点滴するか、整腸剤で様子をみるケースがほとんどです。

でも、実は、漢方薬がノロウィルスや感染性胃腸炎の嘔吐や下痢の特効薬になるんです。
ご存知でしたか?

以前、小学生の長男が感染性胃腸炎になって吐いたり、下痢して大変だった時に、漢方薬の助けをかりました。

そこで今回は、子どもの感染性胃腸炎で嘔吐や下痢がひどかった時に飲んで効果的だった漢方薬、五苓散(ごれいさん)について、お話したいと思います。

■こんな人におすすめです■

・以前、お子さんがノロウィルスや感染性胃腸炎になった経験がある方

・ノロウィルスが流行る前に、子どものためにお家でできる対処法が知って備えたい方

この記事を読むと、ノロウィルスが流行る季節に子どもが急に吐いたり下痢しても慌てないと思います。

この記事を書いた人

清水みゆき
漢方薬・生薬認定薬剤師およびJAMHA認定ハーバルセラピストの資格を持つ専門家。
大学院卒業後、製薬企業の研究職を経て、現在は漢方調剤薬局に勤務。
漢方とハーブの知識を活かして自然の力で健康づくりをサポートする活動をしています。

子どものノロウィルスや感染性胃腸炎、下痢や嘔吐の特効薬、漢方薬の五苓散(ごれいさん、17番)

ある日の夕方のことです。
長男くんが、急に「お腹が痛い!」と騒ぎだしました。

すぐにトイレに駆け込んでいってしまいました。

ひどい下痢のようです。

「頭が痛い!足が痛い!なんか寒い!」
訴えながら、
その後、ぐったりとしてしまいました。

熱をはかると、39℃の発熱です。

ぐったりしたまま、眠ったものの、腹痛と下痢で、1、2時間おきにはトイレへ直行。

さらに、夜中には大量に嘔吐。
(嘔吐したのが、トイレでよかった・・・)

すぐに、常備していた漢方薬五苓散(ごれいさん)飲ませました。

嘔吐したあとに、水分をとると、
それが刺激になって、また吐いてしまうこともあります。

なので、五苓散をなめるという方法もあります。

長男くんは、ちびちび舐めるよりも普通に飲みたいとのこと。

少しのお水で半分ほど(1包の半分)をのみました。

きっと、高熱と下痢と嘔吐でヘロヘロで、
薬は早く飲んでしまって、なによりも眠りかったんでしょうね。

1時間後くらいにまた下痢してトイレに駆けこんでいたので、
どれくらいの漢方薬がからだに入ったかはさだかではありませんが・・・

とりあえず、嘔吐はおさまりました。

それだけでも、本人はずいぶん楽になったようです。
私もほっとひと安心。

五苓散は、からだの水分バランスをととのえてくれる漢方薬です。

からだの水分が過剰なときは外に出して、
からだに水分が足りないときは、水の吸収をよくして、めぐりをよくする
こういうはたらきがあります。

漢方の五苓散は、嘔吐や吐き気があるときの下痢、ノロウィルスなどのウィルス性の感染性胃腸炎にもよく使われます。

嘔吐や下痢は消化管の水の過剰で起きます。

そして、こういった嘔吐や下痢に効果的です。

■漢方の五苓散が有効な嘔吐下痢
・吐き気がなくても、急に大量に嘔吐する
・水っぽい下痢
・のどが渇く
・おしっこの量や回数が減る

ノロウィルスでも、そうでなくても、このような特徴がある嘔吐や下痢に、五苓散は有効です。

漢方薬って、じんわりと効くイメージがあるかもしれませんね。

でも、五苓散は切れ味がよくって、即効性もあります。

確かに今回もその効果を実感しました!

五苓散は市販されている?

五苓散は市販されています。
ドラックストアや薬局、ネットでも買える漢方薬です。

■ツムラの市販の五苓散

成分量は医療用の1/2量と少ないです。

■クラシエの市販の五苓散

成分量は医療用の1/2量と少ないです。
錠剤タイプ。

もちろん、漢方を使っている小児科や内科でも処方してもらえます。
(医療用漢方薬の五苓散は、ツムラ17番、クラシエEK-17)

五苓散の子どもへののませ方は?

五苓散は、あかちゃんでも飲むことができます。

ただ、嘔吐する時に漢方薬を飲むのは、あかちゃんには難しいですね。

そういう時のために、
ナウゼリンといった西洋薬の吐き気止め坐薬と同じように、五苓散の<坐薬>もあります。

ただ、五苓散坐薬は、お医者さんの処方せんが必要ですし、準備できる薬局も限られています。

ドラックストアなどでも売っていません。

あると、絶対に便利なのに・・・。
将来、私が薬局をひらくとしたら、絶対につくりたい漢方薬のひとつです。

五苓散は漢方の中でも、比較的飲みやすい味の漢方薬です。

それでも、子どもが飲まない場合は、こちらの方法も試してみてくださいね。
漢方は苦くて嫌だと飲まない子どもに試してほしい漢方薬の飲ませ方

胃腸炎の時は食事もとれないことも多いですよね。
そういう時は、無理して食べなくても大丈夫です。

五苓散の飲み方は、食前でも、食後でも、食事に関係なく飲んで問題ありません。

寝る前でも、飲むタイミングはいつ飲んでも大丈夫です。

もし、五苓散を飲んですぐに(だいたい15分以内)吐いてしまった場合は、もう1回飲んだ方がいいです。

ブログ読者さんの経験談もこちらのブログ記事で紹介しています。
子どもの胃腸炎でも漢方薬のおかげで慌てて病院に行かずにすみました!

子供の胃腸炎は今回が初めてでした。
つらそうな姿をみるのは本当につらかったです。

嘔吐や下痢が続いて止まらなかったら、夜間救急に行くことも覚悟していました。

でも、五苓散のおかげで、嘔吐とひどい下痢は、なんとか一晩でおさまりました。

ゆっくり寝ることができたので、消耗した体をゆっくり休めることができたとおもいます。

長男の胃腸炎のその後の経過はこちら。

下痢がスッキリしないので、別の漢方薬に変えて、ハーブティーでもサポートしていきました。
・子どもの下痢がスッキリせずに続く時に役立った漢方薬の半夏瀉心湯
・ノロウィルスや感染性胃腸炎の下痢の回復をサポートするハーブティー

まとめ、漢方の五苓散は子どもの急に吐いて下痢する感染性胃腸炎の特効薬!

ということで、
子どもが急に吐いて下痢して大変だった時に役立った漢方の五苓散についてお話してきました。

胃腸炎は、なった子どももつらいし、
心配しながら、掃除や洗濯をして、お母さんも本当に大変。

今回、家にあった漢方の五苓散のおかげで、
慌てずに、長引かずにすんで、本当に助かりました。

ノロウィルスといった感染性胃腸炎や胃腸風邪が流行する時期には、
ぜひ、お家に漢方薬の五苓散を備えおくと安心だと思います。