こんにちは。
ママのためのやさしい漢方 薬剤師の清水みゆきです。
この記事では、長引く痰や咳の原因となる後鼻漏の改善に役立つ市販薬の漢方のチクナインについて、お話します。
風邪が治って元気になったけれど、
寝る体勢になると、鼻水がおりてきて咳が出てぐっすり眠れない。
喉に痰がへばりついたような感じが続いて気持ち悪い。
慌てて病院に行くほどではないけれど、長引くと不快ですよね。
その症状は、もしかしたら、後鼻漏(こうびろう)が原因かもしれません。
早速、後鼻漏とその改善に役立つ漢方薬について、詳しくお話していきますね!
・寝るときになると、咳がひどくなる方
・喉に痰がへばりついて不快な方
・風邪の後に長引く咳や痰で悩んでいる方
目次
風邪の後に続く痰や咳の原因となる後鼻漏(こうびろう)とは?
もともと、鼻水は、普通に喉におりてきています。
(鼻や喉を保護する体の仕組みです。)
ただ、風邪やアレルギー性鼻炎、副鼻腔炎などになると、
鼻水の量が増えてたまったり、
ネバネバした鼻水が喉におちるようになっていきます。
このような鼻水が喉へ流れ落ちる症状を後鼻漏(こうびろう)といいます。
おちてきた鼻水が喉の壁にへばりつくので、後鼻漏は喉の違和感や長引く痰や咳の原因になります。
特に子どもは、鼻や喉の空間に余裕がなく、鼻から喉へと鼻水が流れやすい角度になっています。
なので、後鼻漏になりやすいです。
風邪の後の咳や痰がなかなか治らないのは、実は後鼻漏が原因だったということもありえるんですね。
風邪の後に長引く後鼻漏には、漢方薬も選択肢の一つになります。
漢方専門の薬剤師のオススメの漢方薬をご紹介しますね。
子どもも飲める、後鼻漏に役立つ辛夷清肺湯(しんいせいはいとう、104番)、チクナイン
チクナインの成分は辛夷清肺湯という漢方薬
黄色い膿性のネバネバした鼻水が喉におちる後鼻漏には、辛夷清肺湯(しんいせいはいとう)という漢方薬が使われます。
頭が重たい、鼻が熱っぽい慢性鼻炎や副鼻腔炎(蓄膿症)にも使われます。
黄ゴン、山梔子、石膏、知母、百合といった熱をさまして炎症をやわらげる生薬、
麦門冬、枇杷葉、知母、百合といった潤いをあたえて炎症や咳をやわらげる生薬、
辛夷や升麻といった鼻づまりを改善する生薬、
辛夷清肺湯は合計9種類の生薬からなります。
鼻どおりをよくする辛夷で鼻がスッキリしたら、
肺=呼吸器(咳)もよくなる!という感じですね。
鼻づまりや副鼻腔炎、蓄膿症が長引いたり、治りにくい場合にも使われます。
辛夷清肺湯は、<チクナイン>という名前で、薬局やドラックストアで販売されています。
(時々、テレビCMでも見かけますね^^)
小林製薬 2016-08-24
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鼻の炎症をおさえて膿をだし、
鼻づまりや副鼻腔炎、蓄膿症に使われる漢方薬として、小林製薬から販売。
カタカナの名前ですが、中身は辛夷清肺湯と同じです。
ただし、チクナインの成分量は、医療用よりも少なめです。
チクナイン(辛夷清肺湯)は子どもも飲める漢方の市販薬
チクナイン(辛夷清肺湯)は、子どもでも飲むことができます。
ただ、とても苦い漢方薬なんです・・・。
なので、錠剤タイプの方が飲みやすいかもしれません。
(ちなみに、医療用の漢方薬には錠剤タイプの辛夷清肺湯はないです。)
錠剤タイプのチクナインbは5歳以上から飲むことができます。
・15歳以上:4錠/回
・7歳以上15歳未満:3錠/回
・5歳以上7歳未満:2錠/回
1日2回朝夕に飲む
さいごに
というわけで、
長引く痰や咳の原因となる後鼻漏の改善に役立つ市販薬の漢方のチクナインについて、お話してきました。
チクナインの成分は辛夷清肺湯という漢方薬です。
とても苦い漢方ですが、副鼻腔炎や蓄膿症、後鼻漏に効果的です。
医療用には錠剤タイプはありませんが、
市販薬のチクナインには錠剤タイプがあるので、飲みやすいと思います。
特に、子どもは後鼻漏になりやすいので気をつけてあげたいですね!