急に冬らしい寒さになってきたせいか、
薬局も風邪の患者さんが増えてきました。
今年はいつもよりも
ノロウィルスなどの感染性胃腸炎が流行しているようです。
一年中いるノロウィルスですが、
気温が低くて、乾燥したところが大好き。
インフルエンザウィルスと好みは一緒。
なので、同じ冬の時期に流行ります。
しかも、感染力が強いのが困ったところ。
ノロウィルスの治療薬はない?
嘔吐や下痢が続いてつらい胃腸炎。
熱がでることもあります。
でも、小児科を受診しても、これという治療薬がありません。
(細菌性胃腸炎とわかったときは、抗生物質がでます。)
ウィルスが原因の嘔吐や下痢は
悪いものを外に出すためのからだの防御反応。
基本的には下痢止めは使いません。
水分がとれないほど衰弱していたら点滴もありますが、
ラックビーやビオフェルミンなどの整腸剤で様子をみる
というのがほとんどです。
ノロウィルスや感染性胃腸炎の嘔吐下痢の治療にこそ漢方薬を!
特効薬がないノロウィルスなどの感染性胃腸炎のときに
おすすめなのが漢方薬です。
いくつか種類がありますが、
五苓散(ごれいさん)という漢方薬は
子どもから大人まで幅広く使われています。
子どもの感染性胃腸炎の漢方薬としては、
ファーストチョイスといってもいいくらいです。
五苓散はウィルスに効くのではなくって、
ウイルスが原因でおきた
からだの<水のバランスの崩れをととのえる>ことに効きます。
脱水状態をよくする感じです。
嘔吐がひどいときは、
五苓散を飲んでもすぐに吐いてしまうこともあります。
一度のんで吐いてしまっても
時間をかけて、
ちびりちびりと舐めるように飲むのがおすすめです。
飲み始めの1日目は食事に関係なく(食前や食後に関係なく)、
できれば、3~4時間おきにの飲むといいですね。
漢方薬ですが、驚くほどの即効性があります。
ちなみに、二日酔いにもよいです。
忘年会シーズンにあると便利ですよ!
五苓散を胃腸炎や二日酔いなどの緊急時に飲む場合は、
体質を選ばずに飲むことができます。
ドラックストアでも売っていますので、
ぜひおうちの救急箱の仲間にいれておいてくださいね。
ハーブのやさしいケアもおすすめ
意外と味も飲みやすい漢方薬の五苓散ですが、
やっぱり漢方薬はちょっと・・・というママさんは、
アロマのケアもおすすめです。
胃腸のケアにおすすめのアロマ(精油)は
ペパーミントやオレンジやレモンのかんきつ系です。
*お子さんに使うときは、
ペパーミントの精油は強すぎるので避けてください。
精油を植物性オイルでうすめて、
おなかをやさしくマッサージしてあげてください。
ママの手のぬくもりと香りの相乗効果が期待できますよ!
ハーブティーもおすすめです。
ノロウィルス、感染性胃腸炎の下痢の回復をサポートするハーブティー
胃腸炎はほとんどが自然と回復にむかっていきます。
でも、特に小さなお子さんのからだには負担になりますし、
見守るママもつらいですよね。
からだにやさしいケアで
お手あてしてあげてくださいね。