この記事では、夏に多い長引く咳の原因、咳喘息についてお話します。
こんにちは。
ママのためのやさしい漢方 薬剤師の清水です。
暑い夏は、エアコンもフル稼働。
朝まで、一晩中つけっぱなし・・・なんてことも多かったですよね。
熱中症対策のためにも、エアコンなしでは危険な夏。
でも、勤務先の薬局では、
このエアコンが原因で不調を訴える方も多かったです。
体のだるさ、冷えによる不調や頭痛などに加え、
意外と多かったのが、<咳>です。
熱はないけど、咳が止まらないという感じ。
エアコンが原因で起きる咳があるって、ご存知ですか?
そして、夏の長引く咳には、咳止めではなく漢方薬の方が役立つこともあります。
夏休みに、長男が咳喘息になる前のような症状になりました。
でも、漢方薬のおかげで悪化せずに長引かずにすみました。
子どもの咳の経験談も交えながら、詳しくお話していきますね^^
目次
夏のエアコンが、咳が止まらない原因になることもある!
夏の長引く咳は、エアコンが原因の咳喘息の可能性もあり!
暑い夏、エアコンのきいた室内と屋外では、かなりの温度差がありますよね。
この気温差が激しいと、気道の粘膜が過敏になってしまいます。
そして、気道が刺激に過敏になると、咳が出やすくなります。
困ったことに、
エアコンの冷気、ほこりやカビは、咳を出やすくする刺激になってしまいます。
こうして咳が長く続いてしまう状態を咳喘息といいます。
気管を刺激しやすい物質で咳が誘発されてしまうということですね。
(カビ予防には、エアコンを切る前に、30分ほど送風運転するとよいそうですよ)
咳喘息では、毎年、同じ時期に咳が続いたり、梅雨の時期や台風がくると悪化することもあるようです。
咳喘息がある=喘息ではないですが・・・
喘息になる可能性があるので注意すると考えてもよいと思います。
ただの風邪で、咳が2週間以上続くことはあまりありません。
熱はないことがほとんどです。
夏に咳が長引くと、エアコンで冷えて夏風邪をひいたかな?
そう思いがちですよね。
風邪ではなく、咳喘息の可能性もあります。
風邪ではないけど長引く咳の原因として、咳喘息は意外とよくある病気です。
咳喘息はうつるのか?
止まらない咳が続くと、家族にうつすのが心配になりますよね。
咳喘息は風邪などの感染症ではないので、他の人にうつる心配はありません。
安心してくださいね^^
ただ、風邪かどうか判断がつかない場合は、念のため気をつけておきましょう。
咳喘息は、咳止め薬は治らない!
咳喘息の場合、メジコンやアスベリンとか西洋薬の咳止めは効果がありません。
また、市販の風邪薬には、喘息の方にかえって症状を悪化させる咳止め成分(○○コデインリン酸塩など)が入っている場合があります。
気をつけてくださいね!
咳喘息の治療は、レルベアなどの吸入薬がファーストチョイスですが、漢方薬も効果的です。
吸入薬と漢方と一緒に使っても問題ないです。
子どものスッキリしない咳に役立った漢方薬
長男は、アレルギー体質です。
花粉症ではないですが、季節の変わり目には気温差のせいか、鼻炎症状がでます。
エアコンを使う夏も、ハウスダストのせいか鼻がスッキリしないこともありました。
でも、お盆明けくらいでしょうか。
ちょうど朝夕の暑さが一息ついた頃、咳をするようになりました。
朝夕は涼しくなったものの、日中はエアコンが必要。
外出すると咳はほぼないので、エアコンが原因では・・・と怪しんでいました。
始めは様子を見ていましたが、スッキリしません。
・痰がからんだような乾いた咳。
(だけど、痰はでない)
・日中も咳が出るが、寝る前や朝に特に悪化。
(何かに集中している時は、不思議と咳は出ない。外出先でもほぼなし。)
・ゼーゼーする喘鳴はなし。
・鼻づまりが少しあるが、他には発熱や下痢、だるさなどの症状はない
アレルギー性の咳喘息の場合は、咳だけでなく、鼻炎などのアレルギー症状があわせて出ることもあります。
なので、今回も、風邪ではなく、咳喘息の咳かも・・・と思ったんですね。
喘鳴がないので、麻杏甘石湯(まきょうかんせきとう)ではないと判断。
(麻杏甘石湯については、咳のタイプ別に5つの漢方を厳選!長引く風邪の咳にオススメの市販薬を参考にしてくださいね。)
長男は、体質的に寒性タイプ、
さらに、鼻炎症状もあるので、小青竜湯(しょうせいりゅうとう)を選択しました。
小青竜湯については、子どもも飲める小青竜湯は花粉症にも鼻風邪や鼻炎にも役立つ漢方で詳しく解説しています。
後は自然治癒しました。
(もちろん、夏休み中に一緒にいた家族にうつることもありませんでした。)
きっと、夏の疲れも重なっていたんでしょうね。
まだ咳喘息にはなっていない状態でしたが、悪化せずに漢方で咳が治ってよかったです。その後はエアコンを使っても咳が続くことはないです。
もちろん、睡眠時間や生活リズム、疲れやストレスをためないように、母としてできる範囲でサポートしています^^
咳込みがなくて風邪の後に少し出るような咳の場合は、心配はありませんが、1か月以上も咳が続く場合は、必ず受診してくださいね。
さいごに
ということで、
夏に多い長引く咳の原因、咳喘息について、長男の経験談を交えつつ、お話してきました。
咳喘息は、ストレスや疲れがたまっても、悪化しがちです。
大人だけでなく、子どもも気をつけていきたいですね。
我が家の子どもたちも週末になると、お疲れモード^^;
ママが気づいてサポートすることで、
大きくバランスを崩さないようにしていきたいですね!
ここが、一般的な喘息とは違います。