こんにちは。
ママのためのやさしい漢方 薬剤師の清水みゆきです。
今回は、私が体つくりのために愛用している漢方薬、六君子湯について、漢方専門の薬剤師の私がお話します。
子どもたちの学校でインフルエンザが大流行中です。
他にも、ノロウィルスなどの感染性胃腸炎、アデノウィルスなど
いろいろなウィルス性の感染症が流行する時期、オススメの漢方薬があります。
補中益気湯(ほちゅうえっきとう)という漢方薬です。
詳しくはこちらのブログ記事をどうぞ。
子どもの風邪がすぐうつるママは漢方薬でインフルエンザ予防しよう!
「それじゃあ、清水さんは、インフルエンザ予防のために、補中益気湯を飲んでいるんですよね?」
それがね、
私は補中益気湯は飲んでいないんです。
けれど、別の漢方薬を飲んでいます。
それは、インフルエンザ予防だけが目的なわけじゃなくって、
漢方で自分のからだをととのえて、健康に過ごすために飲んでいます。
詳しくお話していきますね!
インフルエンザ予防のために漢方薬でできること
補中益気湯は、胃腸(=中)を補う(=はたらきをよくする)ことで、
元気をつけて、疲れを回復する漢方です。
つまり、補中益気湯は、補う漢方。
体に不足している元気や気力の<気>を補う<補気剤(ほきざい)>です。
免疫力を高めるはたらきもあります。
実際に、インフルエンザの予防効果の報告もあるんですよ。
特に、胃腸と肺、
つまり、消化器系と呼吸器系のはたらきをよくすることで、
風邪やインフルエンザを予防します。
補気剤でからだの調子がととのうと、
インフルエンザや病気の原因となるウィルスに対する抵抗力が高まります。
つまり、免疫力がアップするってことですね。
でも、それは補中益気湯だけの得意ワザではないんです。
基本的にはいたって元気な私。
でも、たくさん食べすぎるとお腹をこわす、
生活リズムが崩れると、調子が悪くなる、
外からの変化に弱いところがあるんですね。
最近は、仕事やおうちのことに加えて、
子どもや町内関係の役員の仕事などもあって忙しくなってきました。
幸い、まだ、大きな不調としてからだにはでてきていませんが、
予防のために、体をととのえる漢方薬を飲んでいます。
そのひとつが六君子湯(りっくんしとう)という漢方薬です。
胃腸が弱くて疲れやすい人によい漢方、六君子湯(りっくんしとう、43番)
補中益気湯と同じく、
六君子湯も胃腸のはたらきをよくする漢方薬です。
胃腸が弱くて疲れやすい人に使われることが多いです。
補中益気湯と六君子湯で違うところは、
からだの水の巡りをよくするはたらきがあるところ。
水の巡りが悪くて滞った状態=水毒といいます。
胃腸に水毒があると、
下痢(軟らかい便)や吐き気、消化不良をおこしてしまいます。
六君子湯には、
からだの中のいらない水分を取り除く生薬、
吐き気をおさえる生薬、
胃腸のはたらきをよくする生薬がはいっています。
胃腸の水毒を改善して、はたらきをよくすることで、
下痢や、消化不良、胃もたれ、吐き気などの症状を改善していきます。
気の巡りをよくする陳皮も入っているので、
ストレスからくる下痢にもよい漢方です。
あと、六君子湯は、食欲増進ホルモン、グレリンを増やすこともわかっています。
だから、あまり食べられない、食欲のない人によいんですね。
六君子湯はドラックストアや薬局でも買うことができます。
市販のツムラの六君子湯は、医療用の1/2量です。
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漢方薬の成分表についてはこちらのブログ記事に詳しく書いています。
病院で処方される医療用漢方薬と薬局で買う一般用漢方薬の中身の違い
胃酸の逆流による胃の痛みや嘔吐を改善する薬として小林製薬から販売。
カタカナの名前ですが、漢方薬の六君子湯と中身は同じです。
六君子湯は、胃の食べ物を消化するはたらきをよくするので、
逆流性食道炎や胃もたれにも使われます。
逆流性の<ギャク>からついた名前なんでしょうね。
医療用の六君子湯の1/2量です。
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私は、胃腸は強くないですが、
下痢をしやすいわけではありません。
ですが、六君子湯があっているなとおもうポイントがいくつかあります。
水の巡りが悪い(水毒)、
手足の冷え、
一度にたくさん食べられない、
こういったあたりです。
六君子湯は、食べ物を消化する胃のはたらきをよくする漢方です。
免疫力の要になる<気>は、
空気や食べ物など外から取り入れるもの。
消化や吸収する胃腸のはたらきをよくしておくことは、
からだの免疫力を高めるためにもとっても大切なんですね。
というわけで、
補中益気湯を飲んでもいいんですが、
私の場合、免疫力をあげるために、わざわざ別の漢方薬にしなくても、
いつも飲んでいる六君子湯で十分だと考えています。
基本的には、1日1回、毎日漢方を飲んでいます。
1日1回でも毎日続けて飲む方が効果的な漢方薬もある!
ちなみに、家族、主人や子どもたちは、今は続けて漢方薬を飲んでいません。
無理をしない、
ちゃんと睡眠時間をとる、
バランスのよい食事、
ハーブやアロマのある暮らし、
毎日の生活を気をつけることで、
インフルエンザや風邪を十分に予防できるとおもうからです。
(もちろん、いざという時は、漢方薬の助けもかりるつもりです。)
まとめ
というわけで、私が体つくりのために愛用している漢方薬、六君子湯について、お話してきました。
「すぐにお腹をこわしたり、食欲がなくなったり、胃腸があまり強くないな」
「子どもが風邪をひくとすぐにうつるわ」
そういう方は、補中益気湯や六君子湯といった<補う>漢方が、
インフルエンザや風邪の予防に役立つとおもいます。
ただ、インフルエンザの流行真っ只中だと、
飲むタイミングがちょっと遅いかもしれません。
飲み方としては、学校や職場で流行する前に飲み始めて、
ウィルスに負けないからだつくりをしていくのがオススメです!
子どもたちが受験生になったら・・・補中益気湯もプラスして、冬を元気にのりきろうとおもっています。