こんにちは。
ママのためのやさしい漢方 薬剤師の清水 みゆきです。
「漢方薬は穏やかに効くから、長期間飲み続けないと効かない」
そんなイメージがあるかもしれませんが、即効性が期待できる漢方薬もあります。
この記事では、たくさんある漢方薬の中でもすぐ効く即効性のある漢方薬の特徴、簡単な見分け方について、お話しします。
目次
メルマガ読者さんからのご質問:漢方薬の切れ味=効果が高い?
メルマガ読者さんから、こんなご質問をいただきました。
「「漢方薬は、構成生薬が少ないほどキレ味がよい。」
こうメルマガに書いてありましたが、
キレ味がよいとは、効果が高いという意味ですか?」
以前にお届けした桔梗湯の話です。
こちらのブログ記事にも書いています。
漢方なら迷わない!風邪か花粉症かわからない喉の痛みを和らげる方法
キレ味がいいということは、もちろん、効果も高いとも言えます。
ただ、生薬の種類が多くても、少なくても、優れた効果の漢方薬もあります。
生薬が少ないと、効果が高いというのは、微妙に意味合いが違うかなと思います。
切れ味がいい=効果が高いというよりは、即効性があるといった方がピッタリです!
つまり、漢方薬の構成生薬が少ないほど、その漢方薬には、即効性があるってことになります。
詳しく説明していきますね。
即効性ある漢方かどうか見分けるには、漢方に入っている生薬の数に注目
漢方薬は、植物や動物由来の材料(生薬)を組み合わせてできたもの。
20種類以上ものたくさんの生薬からできた漢方もあれば、
2~3種類だけの生薬でつくられる漢方もあります。
桔梗湯は、甘草と桔梗の2つからできています。
少ない生薬でできた漢方の代表格。
桔梗がメインの生薬で、
甘草は、桔梗をサポートして、効き目をよくします。
インフルエンザの漢方で有名な麻黄湯(まおうとう)。
インフルエンザの予防薬に漢方の麻黄湯は使えますか?
麻黄湯も4つの生薬からできています。
漢方薬の中では少ない方です。
麻黄がメイン、
桂枝と杏仁が麻黄をサポート、
甘草が生薬を調和します。
桔梗湯は、
喉の炎症や咳、
麻黄湯は、
インフルエンザや風邪に使われます。
どちらも、症状の出はじめ(初期段階)に使います。
というのは、
漢方薬は、材料が少なければ少ないほど、
即効性が期待できる傾向があるからです。
つまり、<キレ味がよい>ってことですね。
桔梗湯や麻黄湯のような即効性が期待できる漢方は、
まさに今出ているツライ症状に対して使うと効果的です。
「じんわりと穏やかに効く」
漢方のイメージを覆すような
<すぐに効く>漢方薬らしくない(笑)漢方です。
漢方薬に使われている生薬の数は、
ドラックストアに売っている漢方ならば、箱書きにある成分表をみればわかります。
もし、生薬の読み方がわからなくても、
書いてある数を数えればいいだけなので、誰でもわかります^^
簡単ですよね。
ちなみに、葛根湯は7種類の生薬からできています。
4種類の麻黄湯の方が少ないので、麻黄湯の方が、より攻めの漢方。
葛根湯よりもっと即効性が期待できます。
体質や症状にもよりますが、
高熱の時は麻黄湯、
熱が落ち着いたら葛根湯、
こういう使い方をすることもあります。
さいごに:すぐ効くかタイプの漢方薬かを見分ける簡単な方法、生薬の数に注目!
というわけで、この記事では、たくさんある漢方薬の中でもすぐ効く即効性のある漢方薬の特徴についてお話ししてきました。。
漢方薬で即効性あるものかどうか見分ける方法は、使われている生薬の数に注目することがポイントです。
漢方薬に入っている生薬の数が少ないほど、即効性がある漢方といえます。
漢方薬を選ぶときの参考にしてくださいね!