お屠蘇散とは?無病息災を祈るお正月の漢方酒の解説と作り方

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こんにちは。
ママのためのやさしい漢方 薬剤師の清水 みゆきです。

お正月のお酒といえば、お屠蘇(おとそ)

英語では、 New Year’s sakeとも言うそうです。
面白いですよね!

 

<屠蘇>って難しい漢字ですが、意味ってご存知ですか?

<屠>は邪気を払う、
<蘇>は魂を目覚めさせて蘇らせる

と、私は聞いたことがあります。
(いろいろな解釈があるようですね。)

 

屠蘇散からつくったお酒がお屠蘇。
お屠蘇は漢方酒でもあります。

 

「お屠蘇は知っているけど、その中身は知らない」
そういうあなたのために、今回は、お屠蘇の中身と作り方についてお話します。

 

この記事を書いた人

清水みゆき
漢方薬・生薬認定薬剤師およびJAMHA認定ハーバルセラピストの資格を持つ専門家。
大学院卒業後、製薬企業の研究職を経て、現在は漢方調剤薬局に勤務。
漢方とハーブの知識を活かして自然の力で健康づくりをサポートする活動をしています。

屠蘇散とは?お屠蘇は漢方酒だった!

 

実は、お屠蘇は、薬草酒なんです。

お正月に飲む用の日本酒というわけではないんですよ!

 

お屠蘇の中身は、漢方薬の材料として使われる生薬からできています。

白朮(びゃくじゅつ)、
防風(ぼうふう)、
山椒(さんしょう)、
桂皮(けいひ)=シナモン、
桔梗(ききょう)、
陳皮(ちんぴ)=オレンジピール

といった生薬でつくられたものが、屠蘇散(とそさん)。

*屠蘇散のレシピはいろいろとあるようです。

 

香りがよくて、血行や胃腸のはたらきをよくする生薬からできています。

これを飲むと、免疫力もアップして、風邪もひきにくくなりくれそうです。

 

 

このお屠蘇散をお酒やみりんにつけこんだものがお屠蘇です。

 

ちなみに、屠蘇散の正式名称は<屠蘇延命散(とそえんめいさん)>といいます。

 

清水 みゆき
漢方薬の本に、葛根湯などの他の処方と一緒に載っていて驚いたことがあります。

 

簡単なお屠蘇の作り方、屠蘇散は市販されている!

屠蘇散は市販されている

 

生薬を集めて、屠蘇散を一からつくるのは大変ですよね^^;

実は、屠蘇散って市販されています。

 

屠蘇散を使ったお屠蘇の作り方

 

市販の屠蘇散パックを浸すだけで簡単にできるお屠蘇。

作り方はこんな感じです。

【屠蘇散を使ったお屠蘇の作り方】

1:日本酒もしくは本みりん 300mlに、屠蘇散パックを浸します。

*日本酒と本みりんはどちらかだけを使うのではなく、混ぜてもいいです。
お酒を多めにすると辛口、本みりんが多いと甘口になります。

2:屠蘇散は5-8時間くらい浸します。
一晩漬けこんでもOKです。

材料を準備して漬けるだけで、簡単に<おとそ気分>を楽しめますね♪

 

さいごに:お屠蘇散とは?無病息災を祈るお正月の漢方酒の解説と作り方

 

というわけで、
お屠蘇が何からつくられているかとその作り方について、お話してきました。

お屠蘇の中身は生薬で、漢方酒と同じです。

お屠蘇をのんで、家族の健康、無病息災を祈るという習わし。
昔から伝わり、受け継がれているものには、やはりちゃんとした理由がありますね。
大切にしていきたいと思います。