私は薬剤師として、漢方の調剤薬局で働いています。
もちろん、漢方が好きです。
もっと漢方を学びながら働きたいと思って転職して、現在の薬局で働いています。
でも、薬剤師仲間からは、
「え~、なんで漢方なの?本当に効くの?」
といわれることもあります。
しかも、そう言われることが意外と多いんです。
漢方薬を飲んだことがない人からみると、
その効きめに疑問をいだいている人も少なくないのかなと感じます。
それが、たとえ薬剤師やお医者さんといった医療従事者であってもです。
私からみると、
漢方薬を使わないのって、「もったいない!」って思うんですけどね。
私は一人のユーザーとしても、
漢方薬の効きめを実感していますし、
薬のプロの薬剤師としても、
漢方薬のよさを現場で実感しています。
漢方薬のよさを一言でいうと、
「とてもよく効くから」
漢方薬って、長い間ずっと飲まないと効かない。
(確かに、ゆっくり効く漢方薬も多いです。)
じわじわっと効果が出て、すぐには効かない。
(確かに、おだやかな効きめの漢方薬も多いです。)
漢方薬はゆっくりとおだやかに効く
これが一般的な漢方薬のイメージでしょうか。
ところが、1回飲んだだけで、その効果を実感できる漢方薬もあります。
そのひとつが、芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)という漢方薬です。
足がつったときやこむらがえりしたのときに使われる有名な漢方薬です。
他にも、生理痛や腹痛のときにも使われます。
痛くなったときに飲むと、5分もしないうちに、痛みが和らぎます。
その効きめは<漢方の痛みどめ>とも言われるほどです。
以前、テニス関係の飲み会で、
「足がつったときに、ツムラの68番はよく効くね~!」
とみんなで芍薬甘草湯の効きめの話で盛り上がりました。
(私は趣味で硬式テニスをしています。)
*ツムラの68番というのは、芍薬甘草湯のことです。
病院でもらう漢方薬は、識別番号がついています。
漢方薬は、名前が読めない漢字だったり、覚えにくかったりするので、番号で覚えている方も多いです。
私たち薬剤師は、番号でなく、漢方薬の名前で覚えることが多いです。
芍薬甘草湯の他にも、すばやい効きめでよく効く漢方薬はいろいろとあります。
即効性がある漢方薬は、風邪、発熱、おなかの痛み、便秘などのときに使われることが多いです。
おうちの救急箱に備えておいて、ちょっと困ったときに使ってみると、
きっと漢方薬のイメージが変わるとおもいますよ。