こんにちは。
ママのためのやさしい漢方 薬剤師の清水みゆきです。
この記事では、冬になると手や足の指がかゆい!しもやけでお悩みの方のために、漢方専門の薬剤師がオススメする漢方の飲み薬ついてお話します。
だんだんと寒くなってくると、
手足が冷えて、赤く腫れたり、痒くなったりしませんか?
外出はスーパーくらいで、家の中にほとんどいるのに、なぜかしもやけになってしまう。
毎年恒例のしもやけ・・・本当に嫌になりますよね。
マッサージや薬を塗っても効果がイマイチという方に、一度試して欲しいのが、漢方です。
実は、漢方薬には、しもやけの特効薬として有名なものがあるんです。
しかも、症状にあっていれば、しもやけを原因から改善することもできるんです。
冬になっても、しもやけの心配をしなくてよくなったら、うれしいですよね!
・しもやけになりやすくて悩んでいる方
・しもやけを原因から改善したい方
目次
手や足の指の痒みの原因となるしもやけの特効薬の漢方、当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう、38番)
寒さで血行が悪くなって起こる炎症が、しもやけです。
・体温が低め
・手足が冷えやすい
・冷房に弱い
こういった体質の方で、しもやけになりやすい人にオススメの漢方薬があります。
それが、当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう、38番)です。
(漢方らしいというか、舌を噛みそうなネーミングです)
血行をよくして体をあたためることで、冷えからくる痛みをとる漢方です。
当帰四逆加呉茱萸生姜湯は、しもやけの特効薬としても有名な漢方です。
血行をよくして痛みを和らげる当帰(とうき)、
冷えと痛みを和らげる呉茱萸(ごしゅゆ)
体をあたためる生姜、桂皮を中心に、9種類の生薬が含まれています。
名前に含まれる<四逆>の四=四肢、逆=逆冷。
体の末端の手足から冷えが上がっていくこと、
つまり、手足が冷えてあたまらない状態、という意味です。
ちなみに、当帰四逆加呉茱萸生姜湯は、当帰四逆湯という漢方に、体をあためる呉茱萸と生姜を加えたものです。
手足に冷えを感じると、そこから冷たい血液が体の内側にも逆流していきます。
そして、内臓まで冷えてしまって、生理痛や腰痛が起こることもあります。
当帰四逆加呉茱萸生姜湯は、手足の冷えを改善することで、しもやけだけでなく、冷えからくる腰痛や生理痛、腹痛にも使われています。
しもやけの特効薬の漢方、当帰四逆加呉茱萸生姜湯は市販されている
当帰四逆加呉茱萸生姜湯は、市販されています。
ドラックストアや薬局で買うことができます。
ただ、しもやけに対する効果を実感するためには、最低、1~2週間は続けて飲んだ方がよいです。
なので、薬局で買う市販の漢方はコストパフォーマンス的にはあまりよくないかもしれません^^;
なかなか病院に行く時間がない方で、至急でしもやけ対策をしたい方は、市販薬も選択肢のひとつになりますね。
市販薬:クラシエの当帰四逆加呉茱萸生姜湯
医療用と比べると、成分量が1/2量と少なくなります。
ただ、錠剤タイプなので、苦味を感じにくいというメリットはあります。
当帰四逆加呉茱萸生姜湯の飲み方のコツ
当帰四逆加呉茱萸生姜湯の飲み方には、ちょっとしたコツがあります。
それは、漢方薬をお湯に溶かして飲むことです。
漢方の吸収がよくなり、体もあたたまって効果的です。
詳しくはこちらのブログ記事も参考にしてくださいね。
漢方薬を効果的に飲むために、苦いけどオブラートは最後の手段で!
できれば、錠剤タイプではなく、粉末タイプのものを選ぶといいですね。
あと、当帰四逆加呉茱萸生姜湯は、苦い味の漢方薬です。
(苦味は、呉茱萸の味)
でも、体質にあっていれば、つまり、冷えが強い人にとっては、抵抗なく飲めると言われています。
飲みにくい場合は、ショウガのしぼり汁を加えるとよいですよ!
子どもが飲んでも問題ない漢方ですが、味が苦手かもしれません。
毎年冬になると、しもやけが悩みという方は、寒くなる前から予防的に飲んでおくとよいです。
続けて飲むことで、しもやけになりにくい体つくりをすることができます。
回数は1日2~3回、毎日飲んだ方がよいです。
当帰四逆加呉茱萸生姜湯と当帰芍薬散の違い
私も足が冷えやすいタイプで、しもやけができることがあります^^;
その時だけの一時的なものなので、
あえて、しもやけ対策として当帰四逆加呉茱萸生姜湯は飲んでいません。
しもやけに気づいたらすぐに、漢方の塗り薬の紫雲膏(しうんこう)でケアしています。
塗るだけでしもやけ対策!薬局で買える市販の漢方の塗り薬、紫雲膏
ただ、ちょうど体質にあわせて毎日飲んでいる漢方が当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)なんです。
当帰芍薬散も冷えによい漢方です。
冷えの他に、貧血や月経不順、むくみがある方によい漢方です。
同じ<当帰>という生薬名が漢方の名前に使われている点が、ちょっと似ていますね(笑)。
当帰四逆加呉茱萸生姜湯は、体の末端、手足の強い冷えの人向けの漢方です。
あためる力と血行をよくする力が強いです。
当帰芍薬散は、下半身から全身に冷えを感じる人向け。
同じ冷えでも、冷えのタイプに違いがありますね。
血行をよくしながら、水の巡りもよくすることで、冷えを和らげていきます。
私の場合、当帰芍薬散は、しもやけの予防にもなるかなとも考えています^^
まとめ、当帰四逆加呉茱萸生姜湯はしもやけの特効薬の漢方
ということで、冬になると足指がかゆい!とお悩みの方のために、
漢方のしもやけの特効薬、当帰四逆加呉茱萸生姜湯についてお話してきました。
毎年、しもやけになる方は、ぜひ一度、漢方薬を試してほしいです。
体をととのえて、冷えに対する抵抗力がつき、しもやけになりにくい体つくりにつながります。
この記事が、冬のしもやけで悩む方のお役にたつとうれしいです。