こんにちは。
ママのためのやさしい漢方 薬剤師の清水 みゆきです。
苦いイメージのある漢方薬。
味が苦手でどうしても飲めないから、オブラートを使いたい。
そういう方もいらっしゃるかもしれません。
できれば、漢方薬にオブラートをを使うのは、最後の手段にしてほしいところ。
それは、漢方薬を効果的に飲むコツでもあるんです。
今回は、漢方薬を飲むときに、できるだけオブラートを使わない方がよい理由について、漢方の飲み方のコツとあわせて、漢方専門の薬剤師がお話します。
漢方薬を効果的に飲むコツ
今回お話するのは、土瓶でぐつぐつする煎じる漢方薬ではなくって、包装されている漢方薬(いわゆるエキス剤)の話です。
病院でもらったり、ドラックストアでも売っている漢方薬です。
苦かったり、ちょっとにおいが鼻がついたりしながらも、飲む漢方薬。
せっかく飲むのだから、しっかり効いて欲しいですよね。
エキス剤の漢方薬を飲むときには、効かせる飲み方があります。
それは、漢方薬をお湯に溶かしてから飲むこと。
いちいちお湯に溶かすのって、ちょっと面倒に感じるかもしれませんが、
これが、とっても大事なポイント、漢方薬を効かせるコツなんです。
インスタントコーヒーをのむときも、コーヒーの粉末のままでのんだりしないですよね。
それと同じ感覚です。
漢方薬をお湯にとかすメリットは、漢方薬の成分の吸収がよくなることです。
特に、風邪をひいたときに飲む漢方薬の場合は、絶対にお湯に溶かして飲んでくださいね!
熱々の漢方薬を飲むと効果が倍増です。
体があたたまって、免疫力もアップします。
漢方薬の苦味やにおいも効果に関係する!だから、オブラートは最後の手段で
お湯に溶かして漢方薬を飲むと、
そのままで飲むよりも、漢方の味や香りを感じることができます。
香りの効果は、アロマやハーブと同じ。
脳にダイレクトにはたらきかけてくれます。
あと、漢方薬独特の苦味。
苦い味がきらいな人も多いですが・・・
実は、その苦さも漢方薬の効果のひとつなんです。
苦い味が味覚を刺激すると、反射的に唾液や胃液がたくさん出るようになります。
そうすることで、胃のはたらきをよくする胃の薬(苦味(くみ)健胃薬)もあります。
まさに、<良薬は口に苦し>の言葉どおりですね!
胃薬といえば、香りが嗅覚を刺激して、胃のはたらきを活発にする胃薬もあります。
ケイヒなどが入った太田胃酸は、芳香性(ほうこうせい)健胃薬です。
カレーの香りで食欲がでる感じです。
「どうしてもにおいや味が嫌!!
お湯に溶かして飲めない」
そういうときは、水かお湯で普通の粉薬と同じように飲んでください。
飲めなくて、漢方薬を続けられないよりは、
効果は少しおちたとしても、漢方薬を続けた方がいいです。
その時は、冷たい水で飲むのは、基本的にはやめてくださいね。
オブラートを使うと、漢方薬の香りも味も感じにくくなってしまいます。
せっかくの漢方の香りと味(苦味)の効果が減ってしまいます。
だから、できれば、漢方薬を飲む時にオブラートを使うのは、最後の手段にしましょう。
漢方薬の飲み方のコツを知って、効果的に続けていきましょうね!