こんにちは。
ママのためのやさしい漢方 薬剤師の清水みゆきです。
この記事では、風邪をひいて自分で薬局で漢方薬を買う時に、最低限知らないといけないこと、選び方のコツについてお話ししたいと思います。
メルマガ読者さんから、ご質問をいただきました。
漢方とハーブの無料メルマガはこちらから
とても分かりやすく、内容も充実しており、助かります。
ありがとうございます。
(期間限定で公開していたものです)
質問があるのですが、
葛根湯、麻黄湯が強い場合は桂枝湯を・・・
とオススメ頂きましたが、
実際に飲んでみて、あうかどうかを判断したらよいのでしょうか?
体調が悪くないときに試して飲んでも、漢方は差し支えないのでしょうか?
お答え頂ければありがたいです。
よろしくお願いします。」
確かに、葛根湯や麻黄湯は、体力がある人むけ、
桂枝湯は、体力がない人むけ、
風邪に使われる漢方薬の解説には、こう書いてあることが多いです。
体力がある、体力がないってどうしたらわかるの?
風邪をひく前に自分にあう漢方を知りたい時はどうしたらいいのか?
漢方薬の選び方が分からない!
そういう方も多いと思います。
ということで、漢方専門の薬剤師である私が、詳しく解説していきますね。
・自分にあった風邪の漢方薬を知りたい方
・自分で買う時に市販の漢方薬の選び方に迷う方
目次
風邪の漢方薬を自分で買う時の選び方のコツ
自分にあう市販の漢方薬を選ぶための判断基準がある
「漢方を飲んで効いたから、自分にあっていた」
これでも、もちろん結果論的にはOKです。
胃腸が弱いなど気になることがある方は、
元気な時に、試しに一つ飲んでみてもいいと思います。
でも、もっと簡単な判断の仕方があるので、お話していきますね。
麻黄湯、葛根湯などは、インフルエンザや風邪のひき始めによく使われます。
特に持病がない方には、
基本的には、麻黄湯や葛根湯を使います。
持病がある方、高齢の方、虚弱体質の方は、
桂枝湯(けいしとう)、麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)の方がよく使われます。
でも、体質や体力には個人差がありますよね。
症状や不調の出方も、もちろん違ってきます。
漢方薬のメリットは、一人一人の体質や症状にあわせて選べるところ。
漢方薬を選ぶ判断基準となる漢方的な考え方が、いくつかあります。
インフルエンザや風邪の時にも、
漢方的な基準に従って、自分の体質を<事前に>知っておくことが大切なんです。
病気に対する抵抗力、体のつよさがどれくらいか?
という基準。
虚証(きょしょう)、実証(じっしょう)といいます。
これは、最低限知らないといけないことです。
詳しくお話していきますね!
まずは自分の体質が虚証か実証かを知ることが大切
漢方では、まず、虚証か?実証か?
ざっくり分けてから、診断をすすめます。
この判断を間違ってしまうと、
漢方が効かないどことか、副作用がでることもあるからです。
かなり簡略化していますが・・・
一般的な日本の漢方では、虚証と実証をこんな風に考えます。
・やせ気味
・体力があまりない
・風邪をひきやすい
・胃腸が弱い
・筋肉質、がっちりした体型
・体力がある
・風邪をひきにくく、疲れにくい
・食欲旺盛
*2つの間を中間証といいます。
かなりざっくりとした分け方ですが、なんとなくイメージできたでしょうか?
自分の体質を知ることで、自分にあった市販の風邪の漢方薬を選ぶことができる!
虚証タイプさんは、、麻黄湯や葛根湯は強すぎるので注意する。
こんな風に大きく判断することができます。
ここで特に大切なのが、
自分が虚証タイプか、そうでないか
これを把握しておくこと。
実証タイプの方が、
虚証タイプ向けの漢方を飲んでも、
効かなかった・・・で終わりますが、
虚証タイプの方が、
実証タイプ向けの漢方を飲むと、
副作用がでることが多いからです。
例えば、
胃の調子が悪くなる、
動悸する、
下痢する、などです。
風邪やインフルエンザの市販の漢方を自分で選ぶ時は、
自分の体質が<虚証タイプではないこと>を最低限、知っておくことが大切なんですね。
今回お伝えした<漢方的な判断基準>については、
1/21スタートの漢方とハーブの通信講座でも、さらに詳しく解説していきます!
詳しくはこちらをご覧ください。
まとめ
ということで、風邪をひいて自分で薬局で漢方薬を買う時に、最低限知らないといけないこと、選び方のコツについて、お話ししてきました。
市販薬の漢方を自分で買う場合は、
買う前にまずは、自分の体質を知ること、
特に、虚証タイプではないかを確認することが大切です。
ただ、体質的には問題なくても、
症状にあっていない、
タイミングが悪い、
そういう場合は、せっかく漢方薬を飲んでも効かないので、気をつけてくださいね。