女性に多い繰り返す膀胱炎を抗生物質以外の漢方やハーブで解決しよう

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こんにちは。
ママのためのやさしい漢方 薬剤師の清水 みゆきです。

今回は、女性に多い膀胱炎の予防や改善に役立つ漢方薬やハーブについて、お話します。

「漢方って膀胱炎にも効きますか?」
メルマガ読者さまからご質問をいただきました。

「膀胱炎かな?」と思ったら
細菌が原因の膀胱炎の場合は、抗生物質での治療が最優先になります。

細菌が原因の膀胱炎は、重症化すると、
高熱やからだの痛みがでる腎盂(じんう)腎炎を起こすこともあります。

また、膀胱炎以外の病気が隠れていることもあります。

特に、初めて症状が出た場合は、早めに病院に行くことが大切ですね。

ですが、まだ軽い膀胱炎や予防には、
漢方やハーブも強い味方になってくれると思います。

それでは、詳しくお話していきますね!

■こんな方にオススメです■
・膀胱炎になりやすくて悩んでいる方

・膀胱炎の度に抗生物質を飲むのに抵抗がある方

 

頻尿、残尿感、排尿痛といった膀胱炎が女性に多い理由

膀胱炎の症状って知っていますか?

尿の回数が多すぎる頻尿、
残尿感、
排尿の後のしみる痛み、
下腹部の痛みや不快感、
こんな症状が膀胱炎には多いです。

尿が濁ったり、血尿がでることもあります。

ほとんどが、大腸菌などの細菌が、尿道口から膀胱に入ることでおきます。

細菌によって、膀胱の粘膜に炎症をおこしてしまうんですね。

薬局で働きはじめて
膀胱炎の患者さん(特に女性)が多いことにとても驚きました。

女性は尿道が短い体のつくりから、細菌が尿道に入りやすく、膀胱炎になりやすいんです。

なので、トイレを我慢せずに
尿と一緒に細菌を洗い流すことが、膀胱炎の予防のためにまずは大切です。

 

膀胱の細菌は、尿とともにからだの外に排出されます。

もしかしたら、膀胱炎かな?と感じたら、
まずは、どんどん水分(できれば、あたたかい飲み物)をとって1~2時間おきにトイレに行きましょう。

 

あと、<細菌>が原因と聞くと、
「清潔にしていなかったせいかしら」
気にする方も多いんですが、そうではありません。

むしろ、清潔にするためにウォシュレットを使いすぎると、
膣の自浄作用を妨げて、細菌が増えてしまうこともあります。
気をつけたいですね!

生活習慣の工夫に加えて、漢方薬にも膀胱炎によいものがあります。

血尿や痛み、頻尿といった膀胱炎にオススメの漢方、猪苓湯(ちょれいとう、40番)


膀胱炎の漢方薬といえば、猪苓湯(ちょれいとう)が有名です。

名前にもなっている<猪苓>という生薬は、余分な水を外に出すはたらきがあります。

尿の量を増やすことで、細菌を膀胱から追い出す感じですね。

<阿膠(あきょう)>という生薬は、出血を止めて、血尿をなおすはたらきがあります。

他にも、猪苓湯には、利尿作用や熱をさまして炎症を和らげる生薬が入っています。

血尿や痛みなどの炎症が強い膀胱炎によい漢方です。

膀胱炎を繰り返す方は、
軽い痛みが出たり、
残尿感がしたり、
落ち着かない感じがしたり、
なんとなく膀胱炎の気配を感じるとよく聞きます。

そういう時にすぐに、猪苓湯を数日飲むと、悪化せずにすみます。
(抗生物質と一緒に飲んで、膀胱炎の改善をサポートする使い方もあります。)

膀胱炎になりやすい方は、常備しておくといい漢方のひとつです。

 

膀胱炎の漢方の市販薬、猪苓湯はどこで買える?

猪苓湯は、市販されていて、薬局やドラックストアでも売っています。

ツムラの市販の猪苓湯は医療用の1/2量です。

by カエレバ

 

漢方薬の成分表についてはこちらのブログ記事に詳しく書いています。
病院で処方される医療用漢方薬と薬局で買う一般用漢方薬の中身の違い

 

繰り返す膀胱炎にオススメの漢方、五淋散(ごりんさん、56番)

血尿までは出ないけれど、
ストレスや疲れがたまると、膀胱炎になってしまう
そういう方におすすめなのが、五淋散(ごりんさん)です。

11種類の生薬からできた漢方薬です。

五淋とは、
・石淋:尿路結石
・気淋:神経性頻尿
・膏淋:濁った尿
・労淋:疲れからくる排尿痛、残尿感
・熱淋:尿路感染症
こういう意味があります。

猪苓湯よりも炎症が軽い膀胱炎の場合に五淋散を選ぶとよいです。

 

膀胱炎の漢方の市販薬、五淋散はどこで買える?

五淋散は、市販されていて、薬局やドラックストアでも売っています。

小太郎漢方(コタロー)から市販されている五淋散は、医療用の1/2量です。
錠剤タイプの漢方です。

by カエレバ

 

ボーコレンについて

カタカナの名前ですが、中身は五淋散と同じです。
膀胱や尿道などの炎症を抑え、尿の量を増やして菌を押し流す漢方薬です。

排尿痛、残尿感、頻尿などの症状に使われる漢方薬として、小林製薬から販売。

生薬量(成分量)は、医療用よりも少なめ(1/2量)です。

by カエレバ

 

 

ハーブティーや生活の見直しで、毎日の暮らしから膀胱炎予防しよう

漢方だけでなく、ハーブティーにも膀胱炎予防によいものがあります。

・ヒース
・ワイルドストロベリー
・ヤロー

これらのハーブティーは、
尿の量を増やすはたらきがあり、
抗菌作用で、泌尿器を清潔にととのえてくれます。

ハーブティーで細めに水分補給して、
細菌を膀胱に残さず、尿としてきちんと出すように心がけましょう。

膀胱炎になりやすい方は、
予防のために、毎日の生活に取り入れるといいですね。

体が健康な状態であれば、
細菌が入ってきても、からだの抵抗力で増えるのを防ぐことができます。

軽い膀胱炎なら、気づかないうちに自然治癒していくこともあります。

でも、風邪をひいたり、疲れていたり、冷えやストレスがあると、免疫力もダウン。

「忙しすぎると膀胱炎になってしまう」
患者さんからもよく聞く言葉です。

膀胱炎を繰り返すという方は、
もしかしたら、睡眠不足だったり、忙しすぎたりしているのかもしれません。

<毎日の暮らし方>を振り返ってみると、
膀胱炎を改善するためのヒントがみえてくるとおもいます。

 

さいごに

というわけで、女性に多い膀胱炎の予防や改善に役立つ漢方薬やハーブについて、お話してきました。

膀胱炎対策には、抗生物質以外の方法もあります。

病院へ行く一歩手前の症状くらいであれば、まずは試してみてもいいと思います。

ただ、漢方でもハーブティーでも、
続けても改善しない、むしろ悪化する場合は、自己判断せずに受診してくださいね。

 

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清水 みゆき

ママのためのやさしい漢方薬剤師。
漢方調剤薬局につとめる現役ママ薬剤師&ハーバルセラピスト。

私や家族の漢方体験談などはこちらをご覧くださいね。

一見、難しそうな漢方やハーブ。
家族の健康を守るママにこそ、良さを知って役立てて欲しい!と専門性を生かして活動しています。

2016年度からは、完全オリジナルの漢方やハーブのオンラインレッスンをスタート。毎回すぐにお申込みいただき、現在も継続開催中。
「やさしい言葉でわかりやすく、すぐに実践できる!」と好評いただいています。

■薬剤師、漢方薬・生薬認定薬剤師
■JAMHA認定ハーバルセラピスト

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一見、難しそうな漢方やハーブ。
家族の健康を守るママにこそ、良さを知って役立てて欲しい!と専門性を生かして活動しています。

2016年度からは、完全オリジナルの漢方やハーブのオンラインレッスンをスタート。毎回すぐにお申込みいただき、現在も継続開催中。
「やさしい言葉でわかりやすく、すぐに実践できる!」と好評いただいています。

■薬剤師、漢方薬・生薬認定薬剤師
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